数年前の事ですが、ここ数十年に経験のしたことが無いくらいの、もの凄く蒸し暑い
初夏の日に民家園での撮影を依頼されて出かけました。
撮影が終り帰りの路傍で、あまりにも暑い所為なのか、それとも少し枯れる兆候なのかは
分かりませんが、重なり合っている花びらがほんの少し開きつつあった赤い薔薇が夕日に
当たり真っ赤に染まって情熱的に燃上がっているように見えました。
その姿は格調が高く優美で官能的でさえありました。
すぐにデジタルカメラを三脚に取り付けて夢中になって何カットも何カットも日が暮れる
寸前まで撮影をし続けました。
デジタルカメラの記録画質の画像サイズはRAW形式で撮影していますので、パソコンに
取り込んで編集、現像ソフトでカラー温度や色合いや色相・彩度などを微調整をした後に
現像をして、その写真は保存しておきました。
数ヶ月後にヌードの写真をデジタル画像処理ソフトで修正していた時に突然
あの暑い初夏に撮影したエロチックで真っ赤な薔薇の写真を思い出しました。
このヌード写真を薔薇の写真に入れ込んで、その写真に夜明け前の青い空や暗く沈んだ
青い海や植物等をところどころに入れて馴染ませて合成したら、きっとエロチックで
不思議な面白さもある写真になる予感がしました。
そして、何度も何度も修正を繰り返してはやり直し、1年近くの歳月を掛けてやっとの
思いで創り上げることが出来ました。
この薔薇の写真は、バランス感覚と、構成力、技術力は必要な条件ですが、最終的には
自分自身が経験してきた美的経験や蓄積されている美意識を心の内からギリギリと絞り
上げて、初めて写真作品に成りうることを痛感しました。
情熱的で甘美な匂いが漂ってくる強烈なエロスとエナジーを放射しているように感じられ
優雅で気品がある、新たなる薔薇の姿に変貌した写真作品を創り上げることが出来ました。
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